導入事例

【林業×教育研修×VR】危険体験で技術向上を実現|全国森林組合連合会 導入事例

危険体験で技術向上を実現~全国森林組合連合会 導入事例~

林業の現場は、自然との向き合いそのもの。だからこそ、常に予測できない危険が潜んでいます。従事者の安全を確保しつつ、効率的な作業を行うには、安全を守りながら効率よく作業を進めるには、高い技術と強い意識が必要です。
全国森林組合連合会様と農林中央金庫様は、こうした課題に対応するため、XR(Extended Reality:VR、AR、MRなど)技術を活用した安全教育プログラムを導入し、林業の労働災害削減に大きく貢献しています。

サマリー

・概要:林業における労働災害率の低減を目指す、VRを活用した高度な安全教育プログラム。
・導入前課題:林業従事者の労働災害が多発しており、安全性向上が必要。
・導入後効果:災害や事故の恐怖を体験し、従事者の安全意識と労働安全性が向上。労働災害の発生率が低減。

林業における安全課題と技術習得の難しさ

林業では、自然環境下での作業が主となるため、急な天候変化や地形による予測しづらい危険が多く存在します。技術習得には経験が求められますが、現場での即応力を効果的に養う教育手法が十分でない状況が課題となっていました。従来の研修では理論的な知識は提供できても、実際の危険を体感しながら学ぶ機会が限られており、安全意識の向上や実践的なスキルの習得に課題がありました。

VRがもたらす変革:仮想空間で危険を「経験」

林業安全教育VR

全国森林組合連合会では、林業従事者向けにVRを活用した安全教育プログラムを導入しました。このプログラムでは、11K高精細の映像でリアルな作業環境が仮想空間で再現され、体験中に感じる臨場感を通して、危険な状況を「経験する」ように作られています。この取り組みにより、現場での意識が変わり、事故のリスクも減ってきています。

  • リアルな危険体験:木が倒れる瞬間や、手順のミスによる事故をVRで再現。
  • 高精細11K実写映像:没入感のある映像で、現場の危険をリアルに学べる。
  • 一体型VRゴーグル対応:Pico G2 4Kを活用し、個別トレーニングが可能。

これにより、従事者は現場での危険を予測し、回避するスキルを向上させることができます。

林業安全教育VRのシーン
林業安全教育VRの画面
林業安全教育VRのワンシーン

▲本来であれば危険なので近くで見られない事象も間近に見ることが可能。

導入の成果と林業現場での変化

2020年7月より、全国の林業安全講習実施機関で「林業安全教育360VR」が運用されています。このプログラムは「チェーンソー作業 他人伐倒編」を第一弾として、例えば木が倒れてくる様子を体感でき、怖さを感じながら、安全の大切さに気づける。危険な作業も何度も練習できるから、実際の現場でも落ち着いて行動できるようになります。

この結果、受講者の安全意識が向上し、現場での労働災害発生率の低減につながっています。全国森林組合連合会によるこの取り組みは、林業の安全教育に新しい「当たり前」をつくりつつあります。

林業における未来の教育とXRの役割

今後、XR技術をさらに活用することで、林業における安全性のさらなる向上と技術習得の効率化が期待されます。AIとの連携により、各従事者に最適化された個別のトレーニングが提供できるようになり、もっとリアルに、もっと実践的に学べるようになるはずです。これにより、林業従事者一人ひとりの技術レベルが向上し、現場の安全が、もっと確かなものになっていくでしょう。

安全教育を始め、従業員教育に課題をお持ちなら、ぜひアルファコードのXRソリューションをお試しください。

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